心房細動による脳梗塞のリスクは減らせます。「心房細動アプリ」

内分泌・循環器

「心房細動アプリ」とは

こんにちは。
健康アプリを紹介する「デジタルヘルスのアプリケーションをひたすら紹介するブログ」です。

日々医学は進歩しております。
しかし、ある種の疾患が撲滅されないのは何故でしょう?
ウイルスなどは変異を繰り返し、彼ら自体も進化しているので、克服されないのはわかります。
しかし疾患の中には、新しい手術の方式が開発されたり、疾患の発症原因がわかり予防法が分かったり、そして新薬が開発されたりしています。

どんなに良いお薬が世に出たとしても、患者さんが服用を忘れてしまっては病気は治りません。
定期的にお医者さんのフォローが必要でも、お医者さんにかからない患者さんもいます。
自分の病気に対して漠然とした不安をかかえているだけで病院に受診しない患者さんもいます。
そして、まったく自分の病気にすら気づいていない患者さんもいます。
これまでは“仕方のないこと”とされてきました。

このデジタルヘルスのアプリケーションを開発された「一般社団法人ヘルステックイノベーション研究センター」の代表理事である​妹尾恵太郎先生は自身が内科医であり、このような問題に対してモバイルテクノロジーの積極的な利活用を通じて、循環器病患者さんの日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて判断したり正しく意思決定できるよう支援をされております。

デジタルヘルスのアプリケーションや遠隔医療、ウェアラブルデバイスなどをはじめとするモバイルテクノロジーはオーダーメイドの医療を実現し、こうした状況を劇的に変えていき、患者さんの生活の質を維持・向上させることができるものと期待されております。

それでは開発された「心房細動アプリ」の詳しい説明の前に、心房細動について学んびましょう。

心房細動について

公益財団法人日本脳卒中協会と第一三共株式会社が監修されている「心房細動.com」によると「心房細動」とは、心房内に流れる電気信号の乱れによって起きる「不整脈」の一種で、心房が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる病気です。
いちばん問題となるのが、心房の中で「血液の固まり(血栓)」ができ、それが血流に乗って全身に運ばれ、血管を詰まらせてしまうことです。

心房細動とは、心房が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる病気です。

心房細動の状態が長時間続くと、動悸や息切れが激しくなり、疲れやすくなるなど日常生活に支障が出るようになります。

しかしそれより怖いのは、「脳梗塞」や「全身性塞栓症」などの、さらに重い病気を引き起こしてしまう恐れがあることです。
これは、心房細動が原因で、心房内でできてしまった血栓が血流に乗り、脳や他の臓器や組織の血管を詰まらせることによって起こります。

そのため、心房細動があり、さらに脳梗塞を引き起こしやすい要因を持っている人は、脳梗塞を予防するために血液を固まりにくくする治療を受けることがとても大切です。

また、心房細動には、

  • 短時間だけ起こってすぐ元に戻るタイプ(発作性心房細動)
  • 数時間、あるいは長時間続くタイプ(持続性心房細動)

があります。

「発作性心房細動」の人の中には自覚症状がなかったり、健康診断などで行われる心電図などの短時間の検査では見つからない場合があるのですが、体に悪い影響を及ぼすのは同じと言われています。

心房細動の原因は、異常な電気信号が起こり、心房が規則正しく収縮できなくなることです。

心臓は一定のリズムとペースで収縮し、体中に血液を送り出しています。心臓が規則正しく収縮するのは、心臓を構成する4つの部屋の一つ「右心房」にある「洞結節」という場所から規則正しく電気信号が発信され、それに心臓の筋肉が反応するからです。

心房細動では、「洞結節」以外の場所から発生する異常な電気信号により、心房内をめぐる電気信号が乱れ、心房が細かく激しく震えるように動く状態になってしまいます。また、心臓には、血液を一定方向に流し、逆流を防ぐ役割を持つ「弁」がありますが、

  • 「弁」には異常がみられないタイプ(非弁膜症性心房細動)
  • 「弁」の異常が原因となるタイプ(弁膜症性心房細動)

の2つのタイプの心房細動があります。

心房細動の患者数は、人口の1~2%で、高齢になるほど増加すると言われています。

日本人の1~2%(100~200万人)が心房細動だと推定されています。
心房細動の患者さんは「加齢」に伴って増え、80歳以上の男性では10%以上と言われています[1]。

また、心房細動を起こす人の割合も年々増加しており、1968~70年に比べて1987~89年では男性で約3倍に増加したというデータがあります[2]。

さらに心房細動の40%は「症状がない」とも言われており[3]、自分に心房細動があるとは気づかないでいる方も多いので注意が必要です。

[1]Feinberg WM, Blackshear JL, Laupacis A, et al. Prevalence, Age Distribution, and Gender of Patients With Atrial Fibrillation. Analysis and Implications.Arch Intern Med 1995;155(5):469-473.
[2] Wolf PA, Benjamin EJ, Belanger AJ, et al. Secular trends in the prevalence of atrial fibrillation: The Framingham Study. Am Heart J 1996; 131: 790-795.
[3] Senoo K, Suzuki S, Sagara K, et al. Distribution of first-detected atrial fibrillation patients without structural heart diseases in symptom classifications. Circ J 2012; 76: 1020-1023

心房細動になりやすい人は、「心臓病」や「メタボリックシンドローム」などの持病がある人。「飲酒」「喫煙」も心房細動を引き起こしやすくなる要因となります。

心房細動は「加齢」に伴ってなりやすい傾向があり、高齢者で多くみられます。

また、「心臓弁膜症・心筋症・虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)などの心臓病」「高血圧」「甲状腺機能亢進症」などの病気を既に持っていると心房細動を引き起こしやすくなります。

他にも、「糖尿病」「肥満」「脂質異常症」や、これらを合わせた「メタボリックシンドローム」、「慢性腎臓病」なども心房細動を引き起こしやすくなる要因とされています。

さらに「飲酒」や「喫煙」も関係すると言われています。

こうした病気や生活習慣のある方は、一度検査を受けることをおすすめします。

心房細動が起こると心房の中で血液がよどみ、「血液の固まり(血栓)」ができやすくなります。これが血流に乗って体のあちこちに運ばれて血管を詰まらせ、「塞栓症」を起こします。

心房細動が起こると、心臓が規則正しく収縮できなくなるため、血液を全身に送り出す力が弱くなります。すると、心房内の血液がよどんで、「血液の固まり(血栓)」ができやすくなります。

「血栓」は心房内で心臓の壁にくっついた状態で大きくなっていきますが、何かの拍子にその一部がちぎれ、血流に乗って脳や全身の臓器や組織に運ばれていき(「血栓が飛ぶ」とも言います)、その先の血管を詰まらせます。これを「塞栓症」と呼びます。

心房細動の症状がない、またはほとんど感じない人であっても、「血栓」ができ、それが全身に飛ぶ可能性はありますから、症状の有無や程度にかかわらず、「塞栓症」になるリスクは常にあると考えましょう。

心房細動による「塞栓症」で一番怖いのは、「脳梗塞」です。

心房細動でできる血栓は比較的「大きい」ため、その血栓が飛んだ時に詰まる血管は「太く、広い範囲」で梗塞を起こします。

特に「脳」の太い血管が詰まる(脳梗塞)と、脳の広い範囲に影響が及ぶため、突然重い症状があらわれ、「死亡」する危険性も高く、運良く生き延びることができたとしても「重い後遺症」に悩まされることが少なくありません。

心房細動アプリの主な機能(公式サイトから引用)

「診察室で心房細動の説明を聞いたけどもう一度確認したい」、「毎日のお薬を飲み忘れないか心配」などということはありませんか?

インターネットで病気に関する情報はたくさん出てきますが、中には誤った情報も見られます。

このアプリでは医師による解説ビデオなどでいつでも繰り返し、病気やお薬について学ぶことができます。
また飲み忘れを防ぐため、設定した時間に毎日服薬をお知らせする機能や次回受診日、服薬を記録するカレンダー機能もついています。

心房細動による脳梗塞は、お薬を正しく服用することでリスクを減らす(or予防する)ことができます。
心房細動について正しく理解し、上手に付き合っていくためにぜひアプリをご活用ください。

【開発の背景】

この度、心房細動患者さん向けに「心房細動に関する知識」と「服薬カレンダー機能」を搭載したスマートフォンアプリを開発いたしました。

抗凝固薬の正しい内服は脳梗塞予防において大変重要ですが、1年後の継続率は50-60%というデータが示すように、時間の経過とともに内服を忘れがちになったり自己判断で服薬を中止する患者さんが多くいらっしゃいます。また服薬忘れが10%増えると死亡率や脳梗塞発症率も約13%増加するとも言われております。正しい服薬によって防げたはずの脳梗塞発症や死亡を少しでも減らすため、心房細動について正しく知って内服継続の重要性を理解していただく必要があります。

抗凝固療法においては診察室での説明が多岐にわたる為、説明時には理解されていても後々記憶があいまいになったり、ご家族や介護にあたられる方にまで正しい知識が共有されていないこともあるかと思います。このアプリでは、心房細動が脳梗塞のリスクとなる理由や服薬による副作用など病気に関する知識をビデオなどで分かりやすく学んで頂けるようになっています。

また、設定した時間に服薬をお知らせするリマインダー機能、服薬の状況が登録されるカレンダー機能により飲み忘れを防ぎモチベーションを保つことができます。

アプリは疑問に思った時にすぐ調べていただけ、どこにでも持ち歩ける点で大変便利です。幅広い年齢層の方にお使いいただけるよう、見やすい画面と分かりやすい操作性に配慮しました。

【データの扱いについて】

収集されたデータは、研究開発に利用する場合があります(今はまだ計画・予想されていないものの、将来、非常に重要な検討が必要となるような場合)。研究から生じる知的財産権は、ヘルステックイノベーション研究センターに帰属します。

プライバシーと安全性について】

収集されたデータは、個人の特定に結びつく情報を一切持たないため、万が一漏洩しても個人の権利や財産の損害に結びつくことはありません。

【ヘルスケアアプリ情報の利用について】

本アプリケーションは、ヘルスケアアプリ連動について権限の許可を確認します。Appleの提供するHealthKitフレームワークを用いて、あなたのお持ちのiPhoneの「ヘルスケア」アプリに登録されている、歩数の値を取得しても良いか確認させていただきます。歩数の値は毎日の情報取得の際に自動的に取得されます。この情報の送信を許可しない場合は、確認画面にて許可をせずに進んでいただくことで情報の取得なしにアプリを利用していただくことが可能です

Appstore:3.8(11件) ※2021年6月現在
スマートフォン、タブレット、PC対応

「一般社団法人ヘルステックイノベーション研究所」について

所在地:大阪府高槻市

代表理事:​妹尾 恵太郎

設立:2019年4月1日

事業内容:
ヘルスケアコミュニティプラットフォーム事業
情報発信・啓発事業
研究開発事業

ミッション

IoTをはじめとするモバイルテクノロジーの進歩は、これまでなし得なかった様々な医療問題の解決策や、全く新しい形の医療への可能性を秘めています。ヘルステックイノベーション研究センター(HTIC)は、循環器病の予防と医療費軽減のためにモバイルテクノロジーによるエビデンスベースのヘルスケアイノベーションを起こします。モバイルテクノロジーの積極的な利活用を通じて研究開発を行う機関として、「脳卒中・循環器病対策基本法」*の目指す体制整備に寄与していきます。

* 脳卒中、心臓病その他の循環器病(以下「循環器病」)が、国民の生命及び健康にとって重大な問題となっていることから、循環器病の予防に取り組むこと等により国民の健康寿命の延伸等を図り、あわせて医療及び介護に係る負担の軽減に資するよう「脳卒中・循環器病対策基本法」が2018年12月に成立しました。基本理念として、循環器病の予防、循環器病を発症した疑いがある場合における迅速かつ適切な対応の重要性に関する国民の理解と関心を深める(第2条第1号)。循環器病に関する専門的、学際的又は総合的な研究が企業及び大学その他の研究機関の連携が図られつつ行われるようにその研究を推進。研究等の成果を普及し、その成果に関する情報を提供。企業等においてその成果を活用して商品又はサービスが開発され、提供されるようにする(第2条第3号)などが示されました。

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