2型糖尿病患者さんの自己管理アプリ「Gluco Note」

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Photo by Artem Podrez on Pexels.com

「Gluco Note」とは

こんにちは。
健康アプリを紹介する「デジタルヘルスのアプリケーションをひたすら紹介するブログ」です。

本日もResearchkitを用いた臨床研究用のデジタルヘルスのアプリケーションを紹介させて頂きます。今回は日本が誇る最高学府「東京大学」発のアプリケーションとなります。

このデジタルヘルスのアプリケーションは東京大学とNTTドコモ社が開発したアプリケーションで、2型糖尿病あるいは糖尿病予備群と診断された20歳以上の日本在住の人が参加可能となっております。

リリースは2016年ですので、既にかなり研究も進んでいることかと思います。
論文化されるのが楽しみですね。
それではアプリケーションの主な機能を見ていきましょう。

Gluco Noteの主な機能(公式サイトから引用)

GlucoNote(グルコノ―ト)は糖尿病患者および予備群の方を対象に、在宅測定データと生活習慣の関連性を検討する研究のために開発されたアプリケーションです。血糖値、血圧、体重、運動量を始めとするデータ、健診結果、食事内容などを記録して健康のために役立てることができます。

GlucoNoteに登録されるデータや生活習慣に関する情報を得て、研究者は健康状況とデータの関連性を調べ、糖尿病患者や糖尿病予備群における食事や運動等の生活習慣と血糖値の関係をより深く理解し、適切な自己管理支援につなぐことを目的としています。GlucoNoteはあくまでも自己管理アプリであり、医療を提供するものではありません。

Gluco Noteでできること

GlucoNoteは2型糖尿病のコントロールに影響する運動、食事などの生活習慣と、糖尿病に関連する血糖値などの測定結果の記録をサポートします。研究調査が進めば、生活習慣が血糖値や血圧、体重にどう影響するかを詳しく解析できるようになります。

血糖値の記録ご自身で計測された数値を入力すると自動的にグラフ化されます
体重の記録ご自身で計測された数値を入力すると自動的にグラフ化されます
血圧の記録ご自身で計測された数値を入力すると自動的にグラフ化されます
歩数の記録iPhoneに内蔵されたセンサを使って自動的に歩数を記録します
食事の記録写真からメニュー・カロリーを推定します
健診の記録各医療機関等で計測された数値を入力し、一元管理することができます
測定値の判定あなたが記録した測定値は、判定基準により食事・体重・歩数・血圧・血糖値の測定値が判定され、「昨日の振り返り」としてアプリ上にコメントが表示されます

Gluco Noteの判定基準はこちら

【研究対象者】:下記1-3のすべてを満たす方
  1. 日本在住である
  2. 成人である(20歳以上)
  3. 2型糖尿病あるいは糖尿病予備群と診断されたことがある
【研究対象期間】

最長5年間

【データ収集】

GlucoNoteは、Appleが設計したアプリケーション開発キットのうち、ResearchKitおよびHealthKitを採用しています。ResearchKitは、医療や健康に関する研究を目的としたアプリケーションを通じて、iOSデバイスで簡単にデータを収集することを可能にするフレームワークです。iOSデバイスを持つ全ての人が研究に参加できるため、被験者数が飛躍的に増加し、データの信頼性の向上が見込まれます。GlucoNoteは、ResearchKitを利用したアンケート型・センシング型の調査項目を実装しています。HeatlhKitは、アプリケーションを通じて、iPhoneやApple Watchのセンサー(加速度センサー・ジャイロスコープ・心拍計など)で収集した健康データにアクセスすることを可能にするフレームワークです。GlucoNoteは、歩数、体重、血圧、血糖値などの健康データにアクセスし、日々の生活習慣と糖尿病との関連を明らかにしようとしています。

研究参加者が記録したデータは、本研究のためにのみ使用します。しかしながら、将来の研究のための貴重な資源として別途データの利活用が求められる場合は、本研究が終了した後もGlucoNoteの研究チームがデータを保存し、新たな研究に使用する可能性があります。その場合は、改めて東京大学医学部倫理員会の承認を得たうえで実施します。

【プライバシーと安全性】

個人情報(アプリ使用者の名前とメールアドレス)は本研究への同意の取得の過程でのみ使用され、アプリに登録されたデータ(血糖値、血圧、食事情報など)とは切り離して秘匿管理されます。アプリに登録されたデータは個人情報を取り除いた状態で収集され、データの送受信は暗号化された状態で行います。

研究参加者ご自身の個人情報を保護するため、アプリの使用はあなた個人に限定してください。また、ご自分のiPhoneをTouch IDまたはパスコードでロックすることを推奨します。

また本研究参加に際して、費用負担は発生しません。ただし、GlucoNoteをダウンロードしたりデータを登録したりする際の通信費は参加者の負担となります。
測定に必要な機器(血糖測定器、血圧計、体重計)はご自身でご準備ください。
研究参加によるいかなる健康被害、機器破損の発生は補償できません。

GlucoNoteはあくまでも自己管理アプリのためであり、医療を提供するものではありません。万が一に体調不良等が発生した際には、ご自身の判断で医療機関を受診してください。また、本研究は直接的には侵襲を伴いませんが、間接的には研究参加者の健康に影響を及ぼす可能性があります。例えば、生活習慣の改善により、飲み薬や注射薬を使用している場合に低血糖が生じる可能性があります。その場合は主治医とよく相談してください。

本研究で生じる知的財産権は、東京大学大学院医学系研究科 健康空間情報学講座に帰属します。また、本研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を得て実施します。本研究に関わる費用は委任経理金により賄われます。

【対応機種】

iPhone 5s,iPhone 6,iPhone 6 Plus,iPhone 6s,iPhone 6s Plus,iPhone 5se,iPod touch
iPhone 4s, iPhone 5, iPhone 5c, iPod touch 第5世代はサポートしていません。
また、このアプリはHealthKitが使用可能な端末のみにインストールできます(iPadにはインストールできません)

Appstore:4.3(3件) ※2021年6月現在
スマートフォン対応

「東京大学」について

所在地:東京都文京区

総長:藤井 輝夫

創立:1877年

学生数:28,675人

教職員数:10,997名

東京大学の使命と教育理念

1877年に創立された我が国最初の国立大学である東京大学は,国内外の様々な分野で指導的役割を果たしうる「世界的視野をもった市民的エリート」(東京大学憲章)を育成することが,社会から負託された自らの使命であると考えています。このような使命のもとで本学が目指すのは,自国の歴史や文化に深い理解を示すとともに,国際的な広い視野を持ち,高度な専門知識を基盤に,問題を発見し,解決する意欲と能力を備え,市民としての公共的な責任を引き受けながら,強靭な開拓者精神を発揮して,自ら考え,行動できる人材の育成です。 
 そのため,東京大学に入学する学生は,健全な倫理観と責任感,主体性と行動力を持っていることが期待され,前期課程における教養教育(リベラル・アーツ教育)から可能な限り多くを学び,広範で深い教養とさらに豊かな人間性を培うことが要求されます。この教養教育において,どの専門分野でも必要とされる基礎的な知識と学術的な方法が身につくとともに,自分の進むべき専門分野が何であるのかを見極める力が養われるはずです。本学のカリキュラムは,このように幅広く分厚い教養教育を基盤とし,その基盤と有機的に結びついた各学部・学科での多様な専門教育へと展開されており,そのいずれもが大学院や研究所などで行われている世界最先端の研究へとつながっています。 

期待する学生像

東京大学は,このような教育理念に共鳴し,強い意欲を持って学ぼうとする志の高い皆さんを,日本のみならず世界の各地から積極的に受け入れたいと考えています。東京大学が求めているのは,本学の教育研究環境を積極的に最大限活用して,自ら主体的に学び,各分野で創造的役割を果たす人間へと成長していこうとする意志を持った学生です。何よりもまず大切なのは,上に述べたような本学の使命や教育理念への共感と,本学における学びに対する旺盛な興味や関心,そして,その学びを通じた人間的成長への強い意欲です。そうした意味で,入学試験の得点だけを意識した,視野の狭い受験勉強のみに意を注ぐ人よりも,学校の授業の内外で,自らの興味・関心を生かして幅広く学び,その過程で見出されるに違いない諸問題を関連づける広い視野,あるいは自らの問題意識を掘り下げて追究するための深い洞察力を真剣に獲得しようとする人を東京大学は歓迎します。

入学試験の基本方針

したがって,東京大学の入試問題は,どの問題であれ,高等学校できちんと学び,身につけた力をもってすれば,決してハードルの高いものではありません。期待する学生を選抜するために実施される本学の学部入学試験は,以下の三つの基本方針に支えられています。
  第一に,試験問題の内容は,高等学校教育段階において達成を目指すものと軌を一にしています。
  第二に,入学後の教養教育に十分に対応できる資質として,文系・理系にとらわれず幅広く学習し,国際的な広い視野と外国語によるコミュニケーション能力を備えていることを重視します。そのため,文科各類の受験者にも理系の基礎知識や能力を求め,理科各類の受験者にも文系の基礎知識や能力を求めるほか,いずれの科類の受験者についても,外国語の基礎的な能力を要求します。
  第三に,知識を詰めこむことよりも,持っている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視します。
  東京大学は,志望する皆さんが以上のことを念頭に,高等学校までの教育からできるだけ多くのことを,できるだけ深く学ぶよう期待します。

「東京大学大学院医学系研究科 健康空間情報学講座」について

本講座は、時間的・空間的に分散して取得管理された電子的な健康・医療データを、携帯電話や無線LAN端末といったモバイル情報機器と、携帯電話などの情報ネットワークとによって仮想的に統合できる新しい健康情報空間を構築し、その実証試験を行います。
医療提供者側に対しては、特に医療機関において診療時間内という限られた時空間でのみではなく、いつでもどこからでも施設内と同様の情報環境にアクセスできる仮想情報空間を提供することを目指し、そのメリットやデメリットを研究します。また患者や保健サービス利用者には、どこからでも自身の医療・健康情報を携帯電話や無線LAN端末を用いて仮想的に持ち運びできるような環境を提供します。こうした情報環境は、救急時などに確かな病歴・処方情報を医療機関に提示でき、リスクに対して自身を守る大きな価値を持つものと考えられます。 このような実証研究の延長として将来的には、医療もしくは保健サービス提供者と、その利用者(患者等)の双方が、同時に物理的に医療機関にいなければ医療ができないという時間的・空間的制約を取り除く将来の診療の在り方そのものへの検討を行うことも目指します。 特に我々は医学的・医療経済的な医療のアウトカムを重要視した研究を指向します。

NTTドコモ株式会社との共同研究プラットフォームとして、企画情報運営部を親講座とし、循環器内科・糖尿病代謝内科を協力講座として運営致します。モバイルITおよび周辺機器環境開発を軸とし、これを応用した臨床医学的検証を同時に進めます。循環器内科・糖尿病代謝内科領域において疾患の治療に携わる医師とともに疫学・情報工学・臨床工学専門家の参加を頂き、幅広く学際的な方法論を駆使し科学的検証を行っていくことに重点を置いて参りました。
社会連携講座として設立されて以来3年を経過した当講座は特に臨床的アウトカムを重視し選択したテーマを軸に開発を進めてきましたが、平成24年度ではこれらの臨床実証試験をフィールドにおいてすすめて、成果を得ました。

GlucoNote 研究チーム

研究責任者

東京大学大学院医学系研究科 健康空間情報学講座 特任准教授 脇嘉代

共同研究機関

東京大学大学院情報理工学研究科電子情報学専攻 教授 相澤清晴 
日本電信電話株式会社NTTメディアインテリジェンス研究所(画像の解析)
NTTレゾナント株式会社(食事画像取得の作業・画像の調整、データの解析)

研究協力機関

株式会社NTTドコモ

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