「おなかナビ」とは
こんにちは。
健康アプリを紹介する「デジタルヘルスのアプリケーションをひたすら紹介するブログ」です。
今回も大学初のデジタルヘルスのアプリケーションで、ResearchKitを用いて開発されたアプリを紹介させていただきます。
突然ですが、お腹の調子はいかがですか??
私はちょっとよろしくないかもしれません。。。
たまにですが急にお腹が痛くなったり、1日に数度排便したくなったりします。
飲み過ぎといううわさもありますが・・・。
大腸に腫瘍や炎症などがなく、ストレスなどで不安感などが強くなとお腹が痛くなったりする病気を過敏性腸症候群と言います。
本アプリケーションは過敏性腸症候群の患者様向けのアプリとなります。
アプリケーションの紹介の前にまずは過敏性腸症候群について勉強してみましょう。
過敏性腸症候群について
過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)は日本人成人の約15%が患っているといわれており、お腹の痛みや調子がわるく、それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヵ月以上続く状態のときに最も考えられる病気です。
命に関わる病気ではないので軽く考えられがちですが、お腹の痛み、便秘・下痢、不安などの症状のために日常生活に支障をきたすことが多く、QOLが著しく低下する病気の1つでもあります。
過敏性腸症候群の診断基準
過敏性腸症候群にローマⅢという診断基準があり、以下となります。
- 最近3ヵ月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、
- 下記の2項目以上の特徴を示す
- 排便によって症状がやわらぐ
- 症状とともに排便の回数が変わる(増えたり減ったりする)
- 症状とともに便の形状(外観)が変わる(柔らかくなったり硬くなったりする)
IBSは原因が分かっておりませんが、感染性腸炎などを患った後なりやすいと言われております。
感染によって腸に炎症が起き、腸の粘膜が弱くなるだけではなく、腸内細菌の変化も加わり、運動と知覚機能が敏感になるようです。
それでは過敏性腸症候群のデジタルヘルスアプリケーション「おなかナビ」をみていきましょう。
東北大学からのプレスリリースはこちら
おなかナビの主な機能(公式サイトから引用)
『おなかナビ』は、東北大学が開発した、過敏性腸症候群の可能性を調べることができるアプリです。更に、カメラに指を当てることで、排便時の神経活動を調べます。月に数回以上、腹痛でトイレに駆け込むことがある方、いや、おなかは強い方だという方、20歳以上ならどなたでも参加可能です。日々の心身の記録も含めた排便ログとしてもご使用いただけます。
過敏性腸症候群(IBS)は、日本人成人の約15%が罹っているとされる疾患で、腹痛や下痢・便秘といった症状を繰り返す疾患です。採血検査や消化管内視鏡検査、腹部画像検査などでは異常を示さないため軽く考えられてしまうことがあります。しかし、日常生活の質(QOL)が低下したり、適切に治療する機会が失われたりすることが問題となっています。過敏性腸症候群では、日常の生活の中で症状が突然起こるため、腹痛時に医療機関を受診できることが少なく、症状がどのようにして起こるのか、そのメカニズムは詳しくわかっていません。
そこで、腹痛などの症状を簡単に調べられる・記録できるスマホアプリ「おなかナビ」を開発しました。「おなかナビ」では、世界基準に沿った過敏性腸症候群の症状についてのアンケートに答えるとともに、ならびに、下痢や便秘などの病態に関連するとされている自律神経活動について簡易に記録することができます。
この「おなかナビ」研究に参加することで、参加者自身で過敏性腸症候群の可能性について調べることができ、腹痛や排便状態、心身のストレス度を記録することができます。さらに、過敏性腸症候群の疑いがある場合、「おなかナビ」の記録を医療機関での受診の際に主治医に見せることで、円滑な診療の手助けとなるとも期待されます。また、「おなかナビ」を通じて収集したアンケート結果や神経活動のデータを利用し、過敏性腸症候群の発症メカニズムの解明をして広く社会に貢献することを目指します。
【用語説明】
注.過敏性腸症候群:日本に約800万人前後いると推定される疾患で、週に1回以上、腹痛とその際に排便異常といった症状が表れます。ストレスとの関連も指摘されており、脳と腸が相関しているという観点から研究が進んできています。東北大学大学院医学系研究科行動医学分野は敏性腸症候群の世界的研究拠点でもあります。
Appstore:3.0(38件) ※2021年6月現在
スマートフォン対応
「東北大学」について
所在地:宮城県仙台市
総長:大野 英男
創立:1907(明治40)年 6月
教員数:3,219人
学生数:17,809人
東北大学の使命
東北大学は、建学以来の伝統である「研究第一」と「門戸開放」の理念を掲げ、世界最高水準の研究・教育を創造します。また、研究の成果を社会が直面する諸問題の解決に役立て、指導的人材を育成することによって、平和で公正な人類社会の実現に貢献します。
大学の基本的な目標
東北大学は、開学以来の「研究第一主義」の伝統、「門戸開放」の理念及び「実学尊重」の精神を基に、数々の教育研究の成果を挙げてきた実績を踏まえ、これらの伝統、理念等を積極的に踏襲し、独創的な研究を基盤として高等教育を推進する総合大学として、以下の目標を掲げます。
1 教育目標・教育理念 ―「指導的人材の養成」
- 学部教育では、豊かな教養と人間性を持ち、人間・社会や自然の事象に対して「科学する心」を持って知的探究を行うような行動力のある人材、国際的視野に立ち多様な分野で専門性を発揮して指導的・中核的役割を果たす人材を養成する。
- 大学院教育では、世界水準の研究を理解し、これに創造的知見を加えて新たな展開を遂行できる創造力豊かな研究者及び高度な専門的知識を持つ高度専門職業人を養成する。
2 使命 ―「研究中心大学」
- 東北大学の伝統である「研究第一主義」に基づき、真理の探究等を目指す基礎科学を推進するとともに、研究中心大学として人類と社会の発展に貢献するため、研究科と研究所等が一体となって、人間・社会、自然に関する広範な分野の研究を行う。それとともに、「実学尊重」の精神を活かした新たな知識・技術・価値の創造に努め、常に世界最高水準の研究成果を創出し、広く国内外に発信する。
- 知の創造・継承及び普及の拠点として、人間への深い理解と社会への広い視野・倫理観を持ち、高度な専門性を兼ね備えた行動力ある指導的人材を養成する。
3 基本方針 ―「世界と地域に開かれた世界リーディング・ユニバーシティ」
- 人類社会の様々な課題に挑戦し、人類社会の発展に貢献する「世界リーディング・ユニバーシティ」であることを目指す。
- 世界と地域に開かれた大学として、自由と人権を尊重し、社会と文化の繁栄に貢献するため、「門戸開放」の理念に基づいて、国内外から、国籍、人種、性別、宗教等を問わず、豊かな資質を持つ学生と教育研究上の優れた能力や実績を持つ教員を迎え入れる。それとともに、産業界はもとより、広く社会と地域との連携研究、研究成果の社会への還元や有益な提言等の社会貢献を積極的に行う。
- 市民への開放講座、インターネットによる教育を積極的に推進するとともに、市民が学術文化に触れつつ憩える環境に配慮したキャンパスづくりを行う。
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